屋外用電気ヒーターとは?遠赤外線の仕組みと特徴・設置方法を解説
2026.10.23
屋外暖房
コラム

冬のテラス席や屋外イベントなど、寒い季節にも屋外空間を有効活用するためには、適切な寒さ対策が欠かせません。前回のコラム(こちら)では、「パラソルヒーター」の仕組みや特徴についてご紹介しました。今回は、屋外暖房機の中から、飲食店やホテル、商業施設などで利用されている電気式屋外暖房機(屋外用電気ヒーター)を取り上げます。

屋外用電気ヒーターには、床置きタイプから壁付け・天井付けタイプまで、さまざまな製品があります。本記事では、赤外線による暖房の仕組みや電気式ならではの特徴、設置方法の違いについて解説します。

電気式暖房機の主な暖房方式には、暖めた空気を送り出す温風式と、赤外線による放射熱を利用するタイプがあります。温風式暖房機は、空気を暖め、ファンなどで温風を送り出す仕組みです。しかし、開放された屋外空間では、暖かい空気が風によって流されやすく、室内のように空間全体を暖めることは容易ではありません。

一方、赤外線ヒーターは、赤外線による放射熱(輻射熱)を利用して、人や物に直接熱を伝える暖房機です。太陽の光を浴びると暖かく感じるように、空気全体を暖めなくても暖かさを感じることができます。温風式と比べて風の影響を受けにくいため、屋外や半屋外での寒さ対策に適しています。

電気式の大きな特徴は、ガスや灯油などの燃料を燃焼させずに熱を発生させることです。そのため、暖房機本体から燃焼による煙や排気ガスが発生しません。 また、赤外線ヒーターは温風を送り出さないため、ファンによる風が直接肌に当たらないことも特徴です。こうした特徴から、飲食店のテラス席やホテルの屋外ラウンジなど、利用者が長時間過ごす空間でも取り入れやすい暖房方式です。ただし、使用中は発熱部分が高温になるため、周囲の可燃物との離隔距離など、安全上の注意が必要です。

例えば、飲食店のテラス席では、テーブルや椅子の配置、スタッフの動線を確保することが重要です。壁付け・天井付けタイプであれば、限られたスペースを有効に活用しながら、必要な場所へ暖かさを届けることができます。また、製品によってはスリムな形状や落ち着いたカラーを採用しており、建物の外観やテラス席の雰囲気に合わせて、設置方法や機器のデザインを選ぶこともできます。

例えば、営業時間中でも、利用者が少ない時間帯には一部のヒーターを停止するなど、必要な場所・時間に合わせた暖房の運用が考えられます。ただし、立ち上がり時間や出力調整の機能は製品によって異なるため、導入前に仕様を確認しましょう。

LPガス式の屋外暖房機は、ガス容器に充填された燃料を使用するため、ガスの残量に応じて使用可能な時間が限られます。長時間使用する場合には、ガス容器の交換や燃料の補充を考慮する必要があります。

一方、電気式は燃料容器の交換が不要で、必要な電源が確保されていれば、長時間の運用にも対応しやすいことが特徴です。例えば、営業時間が長い飲食店のテラス席や、長時間開催される屋外イベントなどでは、燃料の残量や交換作業を気にせず運用できることがメリットです。ただし、電気式は電源設備が必要となる一方、LPガス式には電源設備がない場所でも使用できる製品があります。それぞれの特徴を踏まえ、使用環境に適した暖房方式を選ぶことが大切です。

屋外用電気ヒーターには、主に「床置き」「壁付け」「天井付け」の3つの設置方法があります。それぞれの特徴を踏まえ、使用する場所や用途に適した方法を選びましょう。

設置方法特徴主な用途
床置きタイプスタンド式やタワー型などがあり、移動できる製品もある屋外イベント、広いテラス
壁付けタイプ床面を占有せず、限られたスペースを有効活用できる飲食店のテラス席、屋外通路
天井付けタイプ上部から暖かさを届け、客席や通路をすっきり保てるホテルのラウンジ、屋根付きテラス

設置方法によって、必要なスペースや取り付け条件、暖房効果は異なります。また、製品によって必要な電圧や電源容量が異なり、既設の電源設備によっては電気工事が必要となる場合があります。導入にあたっては、設置環境と電源設備の両方を確認することが重要です。

フジガスでは、設置環境や用途に応じて選べる、さまざまな電気式屋外暖房機を取り扱っています。

〇 HEATSTRIP(ヒートストリップ)
オーストラリアで開発された、スリムなデザインの遠赤外線電気ヒーターです。壁付け・天井付けに対応し、床面のスペースを有効活用できます。稼働中も発熱面が赤く光らない設計で、ホテルやレストランなど、空間の雰囲気を大切にしたい場所にも適しています。

〇 HEATSCOPE(ヒートスコープ)
ドイツで開発された遠赤外線電気ヒーターです。洗練されたデザインと暖房性能を兼ね備え、壁付け・天井付けのほか、専用スタンドによる自立設置に対応した製品もあります。

〇 Platinum Smart-Heat™(プラチナムスマートヒート)
オーストラリア生まれの遠赤外線ヒーターです。耐食性に優れたマリングレード316ステンレスを採用。塩害の影響を受けやすい沿岸部やマリーナなどでの使用も想定した設計です。

フジガスでは、これらのほかに電気パラソルヒーターやマルチタワーヒーター、足元の寒さ対策に使用できるサラマンダーヒーターなどを取り扱っています。同じ電気ヒーターでも、それぞれの形状や設置方法、暖房範囲、必要な電源設備は異なります。まずは、次の「屋外電気暖房機一覧」からフジガスが取り扱う電気暖房機の特徴をご確認ください。なお、フジガスでは、お客さまのニーズにあわせて、一部製品でレンタルにも対応しています。月単位もしくは日単位でのレンタルもお気軽にお問合せください。


電気式屋外暖房機は、遠赤外線などの放射熱を利用して、屋外でも人や物に暖かさを届けられる暖房機です。燃料交換が不要で、壁付け・天井付けなどの設置方法を選べることから、飲食店のテラス席やホテルの屋外ラウンジ、商業施設など、さまざまな場所で活用できます。一方で、導入にあたっては、製品の特徴だけでなく、必要な電源設備や設置環境を確認することも重要です。

次回は、100V・200Vの違いや、単相・三相といった電源の基礎知識を交えながら、電気式屋外暖房機の導入前に確認しておきたいポイントについて詳しく解説します。フジガスでは、HEATSTRIPやHEATSCOPEをはじめ、さまざまな屋外暖房機を取り扱っています。お客さまのニーズをヒアリングし、最適な機器を提案、設置、施工から保守までお任せください。まずは、フジガスの取扱製品ポータル(こちら)をご覧いただき、お気軽にご相談ください。

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