夏のテラス席 暑さ対策7選|お客さまが快適に過ごせる屋外空間づくり
2026.08.21
コラム

開放感があり、屋外ならではの雰囲気を楽しめるテラス席。カフェやレストラン、ホテル、商業施設などで、テラス席を設ける店舗も多く見られます。一方、夏になると「せっかくテラス席があるのに暑くて利用されない」「日よけを設置しているものの、それでも暑い」といった悩みも出てきます。しかし、テラス席をはじめとする屋外飲食そのものへのニーズが低いわけではありません。

株式会社ぐるなびが2025年5月に全国の20~60代のぐるなび会員1,300人を対象に実施した調査(こちら)では、この1年以内に屋外で飲食をした人は6割強。さらに、春から秋頃にかけて屋外で飲食をしたいと回答した人は7割強にのぼりました。その一方で、屋外飲食をしたくない理由として、「虫が寄ってくる、刺される」「暑さ・寒さ」「天候に左右される」がTOP3となっています。

注目したいのが、屋外で快適に食事を楽しめると感じる「気温」です。同調査では、屋外飲食にちょうど良いと感じる気温について、「20~23℃」と回答した人が56%、「24~26℃」が36%でした。これに対して、気象庁の過去の気象データから2024~2026年の東京都における7月の平均気温を算出すると、3年間の平均は28.09℃となります。

ぐるなびサーチ引用

もちろん、月平均気温と実際にテラス席を利用する時間帯の気温を単純に比較することはできません。しかし、近年の東京の7月は、屋外飲食に「ちょうど良い」と多くの人が感じる温度帯を、体感だけでなく、数値上も月平均気温の段階で上回っていることが分かります。

魅力的なテラス席を設けていても、シーズンによっては快適に利用しにくくなってしまう可能性があります。そこで重要になるのが、「夏だから、冬だから、テラス席は仕方がない」と諦めるのではなく、夏場は日射を遮る、風をつくる、必要な場所へ冷風を届けるなど、屋外環境に合わせた暑さ対策を考えることです。

今回は、夏のテラス席をより快適な空間にするために検討したい、7つの暑さ対策をご紹介します。

1.パラソル・オーニングで直射日光を遮る

テラス席の暑さ対策で、まず考えたいのが「日陰をつくること」です。屋外では直射日光を受けることで体感する暑さが増すため、パラソルやオーニング、シェードなどを設置し、客席に直接日差しが当たらない環境をつくります。ただし、注意したいのが「日陰=涼しい」とは限らないことです。

気温や湿度そのものが高い日には、直射日光を遮っても暑さを感じる場合があります。そのため、夏場のテラス席では日射対策を基本としながら、送風や冷房など、ほかの対策を組み合わせることも検討しましょう。

また、太陽の位置は時間帯によって変化します。ランチタイムと夕方では日差しの入り方も異なるため、実際にテラス席が利用される時間帯を確認しながら設置場所や角度を考えることが重要です。

2.扇風機やサーキュレーターで風をつくる

比較的導入しやすい暑さ対策が扇風機やサーキュレーターによる送風です。風が少ないテラスでは、人工的に空気の流れをつくることで、暑さを和らげる方法があります。壁や天井に設置するタイプであれば客席のスペースを圧迫しにくく、床置きタイプなら状況に応じて設置場所を変更できることがメリットです。

一方、扇風機やサーキュレーターは空気そのものを冷やす機器ではありません。外気温が非常に高い環境では、送風だけでは十分な暑さ対策にならない場合もあります。「空気を動かしたいのか」「実際に冷たい風を届けたいのか」を考えて機器を選ぶことがポイントです。

3.ミストを利用して周囲の暑さを和らげる

細かな水を噴霧するミストも、屋外施設でよく見られる暑さ対策です。水が蒸発するときに周囲の熱を奪う気化熱を利用するため、テラス席やイベント会場などの屋外空間で活用されています。

広い範囲に設置できることもメリットですが、湿度が高い環境では水が蒸発しにくくなるため、効果を感じにくい場合があります。また、飲食店ではテーブルや椅子、料理、利用者の衣服などが濡れないよう、ミストの粒子や設置位置にも配慮が必要です。

4.床や周辺環境からの照り返しにも注意する

テラス席では、頭上からの日差しだけでなく、床や壁などから受ける熱にも注意が必要です。特にコンクリートやタイルなどは日射によって温められ、夕方になっても周囲に熱を放出することがあります。

パラソルで上からの日差しを遮っているのに暑く感じる場合は、こうした周辺環境からの熱も影響している可能性があります。植栽によって日陰をつくったり、床面への日射を減らしたりするなど、テラス全体で熱をためにくい環境を考えることも暑さ対策の一つです。

5.スポットクーラーで必要な場所に冷風を届ける

「送風だけでは暑い」という場合には、スポットクーラーを使って冷たい風を直接届ける方法があります。スポットクーラーは、空間全体を冷房する一般的なエアコンとは異なり、人がいる場所など必要な範囲に冷風を届けることを目的とした機器です。

屋外は壁や天井で囲まれていないため、室内のように空間全体の温度を下げることは難しくなります。そのため、テーブル周辺や人が滞在する場所を狙って冷風を届ける「スポット冷房」という考え方が適しています。

例えば、屋外用冷風機「ドライクールⅡ」は、スポット冷風に加えてサーキュレーターを搭載。左右約90°に首振りしながら送風でき、奥行295mmのスリムな設計となっています。100V電源で使用でき、キャスターも備えているため、テラス席やイベント会場など、必要な場所でスポット的に冷風を届けたい場合の選択肢となります。

6.屋外用エアコンで複数方向に冷風を届ける

より広い範囲や、複数人が利用するテラス席では、屋外用エアコンを検討する方法もあります。屋外用エアコンは、屋外での使用を前提に設計され、人が過ごす場所へ冷風を届ける機器です。

例えば、ダイキンの「アウタータワー」は、前後左右4方向から大風量の冷風を吹き出します。冷房能力は6.3/7.1kW(50/60Hz)で、無風条件でのシミュレーションでは本体から3m先でも風速1.0m/s以上とされています。複数のテーブルがあるテラスや、商業施設、イベント会場など、複数方向に冷風を届けたい場所で検討できる製品です。

ただし、アウタータワーは単相200V電源を使用し、電源工事やドレン排水工事も必要になります。導入時には設置環境を事前に確認する必要があります。

7.一つの方法に頼らず、暑さ対策を組み合わせる

テラス席の暑さ対策で大切なのは、「どれか一つを設置すれば解決する」と考えないことです。

例えば、

パラソルで直射日光を遮る

サーキュレーターで空気を動かす

スポットクーラーで人がいる場所へ冷風を届ける

といったように、それぞれ役割の異なる設備を組み合わせる方法があります。

日差しが強い場所なのか、風が通りにくい場所なのか、気温そのものが高いのかによって、必要な対策は変わります。まずは「なぜこのテラス席が暑いのか」を確認したうえで、対策を組み合わせていくことが重要です。

暑さ対策に適した方法・機器を選ぶ際には、次のような点を確認しておくとよいでしょう。

① 冷やしたい範囲

1~2テーブル程度をスポット的に冷やしたいのか、複数のテーブルに冷風を届けたいのかによって適した機器は変わります。

② 電源環境

100V電源で使用できる機器もあれば、200V電源が必要な機器もあります。設置予定場所の電源環境を確認しましょう。

③ 設置スペース

テラス席では、冷房機器によって客席やスタッフの動線を妨げないことも重要です。本体サイズだけでなく、排熱や排水に必要なスペースも確認します。

④ 移動して使うか、設置して使うか

営業時間や席の配置に合わせて移動させたい場合と、一定の場所に設置して使用する場合では、適した製品が異なります。

⑤ 購入かレンタルか

暑さ対策機器は購入だけでなく、レンタルという方法もあります。「夏の数か月だけ使いたい」「まずは1シーズン試してみたい」という場合には、レンタルも選択肢になります。フジガスでは、屋外冷房機のレンタルにも対応。レンタルサービスをご利用いただくことで、お客さまによるメンテナンスや保管が不要になります。

都心のテラス席は、都会にいながらも開放感や季節感を楽しめる魅力的な空間です。実際、ぐるなびの調査でも春から秋頃にかけて屋外飲食をしたい人は7割強となっており、屋外で食事を楽しむことへのニーズがあることが分かります。一方で、「暑さ・寒さ」は屋外飲食をしたくない理由の上位に挙げられています。だからこそ、夏場のテラス席では、パラソルによる日射対策、送風、ミスト、スポットクーラー、屋外用エアコンなど、それぞれの環境に合った暑さ対策を考えることが重要です。

フジガスでは、屋外用冷風機「ドライクールⅡ」やダイキン「アウタータワー」など、屋外空間の暑さ対策に活用できる製品を取り扱っています。フジガスがご提案する夏のおすすめ製品はこちらよりご覧ください。「自店舗のテラスにはどの機器が合うのか分からない」「購入とレンタルで迷っている」といった場合も、設置環境や利用方法に合わせてご相談いただけます。快適なテラス空間づくりに向けて、まずは設置環境に合った暑さ対策を検討してみてはいかがでしょうか。

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・屋外冷風機「ドライクールⅡ
・屋外用エアコン「アウタータワー

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